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2009年11月30日月曜日

ゆったりゲーマーズ第8話 妹!?

土曜日の午後2時、遊太宅にて。
遊太は、幸子用のデッキを構築中。
本日3時に幸子がくる予定になっている。
遊太「まだスタックルールを理解させるのは難しいから、インスタントなしのデッキにしてっと・・・。」
独り言をつぶやきながら、カードの入っているボックスを漁っている。

今回のデッキはこんな感じに仕上がった。

<クリーチャー 25>
大蜘蛛×4
ラノワールのエルフ×4
ケンタウルスの狩猟者×4
超大なベイロス×1
エルフの幻想家×4
大喰らいのワーム×2
リバーボア×4
暴走するサイ×2
<ソーサリー 3>
不屈な自然×3
<エンチャント 9>
樫変化×4
絡め取る蔦×3
野蛮な影法師×2
<土地 23>


遊太「とにかくエンチャントつけて殴るデッキが一番わかりやすいだろう。よし、これでいこう。」
デッキの用意はできた。
遊太「あとはあいつが来れば準備万端。」

ピンポーン。

丁度よいタイミングでチャイムがなった。玄関まで急ぐ遊太。

ガチャ。

??「やっほー。元気にしてた?」
遊太「おっす、久し振り。まあ、そこそこ元気にやってたよ。しばらくみないうちに背伸びたか?」
??「えへへ、1年で8センチ伸びたよ。」
遊太「8センチ!そりゃまたえらい伸びたなあ。よきかな、よきかな。」
??「それより、たまにはお家に帰ってきなよ、お兄ちゃん。一人暮らしはじめて全然帰ってこないじゃん。お母さんが心配してたよ。」
今、遊太と話しているのは、遊太の妹、家子春花。
千葉県柏市在住の高校1年生。身長150センチと小柄な体型、ポニーテイルがトレードマークである。
遊太と同じでゲームマニア。特にカードゲームが大好きで、いろんなゲームに精通している。
今回、ひとりでMagicを教えるのも難しいので、遊太が千葉から呼び出した。
遊太「まあ、いろいろ忙しくてさ。今年の正月には帰るさ。そうでなくても毎日のように電話かけてきてるのに、何が心配なんだか(笑)。」
春花「あはは、そうだよね~。」

遊太が入れたカモミールティーを飲みながらひと息つく。
遊太「それはそうと、今日はどんなデッキ組んできたんだ?」
春花「ん~?初心者用に適当に組んできたよ。インスタントとかプレインズウォーカーとか、面倒くさいの全部省いてさ。とことん殴るデッキがいいんでしょ?」
遊太「そうそう、今日のところはクリーチャー、エンチャント、ソーサリーあたりだけ理解できればいいかなって思ってな。今日はじめて体験させるわけだしね。」
春花「ふーん。今日来る人ってどんな人?」
遊太「ああ、同じ大学の同期でね。幸子さんっていうんだけど。」
春花「女の人!?お兄ちゃんが!?」
遊太「なんだ、そのリアクションは(笑)。」
春花「だってさ、実家にいたころは彼女の一人も連れてきたことなかったじゃん。そりゃびっくりするよ~。お兄ちゃんも大学入ってやることやってんのね。」
遊太「春花よ、何か話がものすごく飛躍してるぞ。彼女でもなんでもない。ただの同期だ。」
春花「あ、な~んだ、自分の部屋に連れ込むくらいだから、てっきり。つまんないの~。」
遊太「まあ、いいじゃないか、そんなことは。んで、ちょっとデッキ見せてみ。」
春花「ん~、ほい。」
春花はデッキを手渡した。

<クリーチャー 26>
銀毛のライオン×2
開拓地の先達×4
放牧の林鹿×4
コーの地図作り×2
極楽鳥×4
嵐前線のペガサス×3
棘茨の忍び寄るもの×2
ベイロスの林壊し×2
信仰の壁×3
<ソーサリー 2>
不屈な自然×2
<エンチャント 9>
雨雲の翼×3
聖なる力×3
平和な心×3
<土地 23>
森×14
平地×9

遊太「上陸使ったデッキかあ~。ちょっと難しくないかなあ~。」
春花「そんなに難しくはないでしょ。少しずつこういう能力も覚えていかないとゲームにならないじゃん。」
遊太「まあ、そうだな。インスタントがないだけでも十分か。じゃあ、今日はこれ使って相手してあげて。僕は幸子さんのセコンドについて説明しながら進めるからさ。」
春花「オッケー。」

午後3時。

ピンポーン。

チャイムが鳴った。


<補足説明>
次回から、いよいよ対戦がはじまります。
今回のお話の中で出てきた能力の解説をして本日は終了です。

上陸・・・土地が自分のコントロール下で戦場に出るたび誘発する能力。
     
最新エキスパンション「ゼンディカー」で登場した能力です。効果は色々。例えばこのカード。

土地が自分のコントロール下で戦場に出るたびに2点のライフを得られます。
通常、土地は1ターンに1枚しか出せません。
春花のデッキには「開拓地の先達」「コーの地図作り」「不屈の自然」などを利用して、より多くの土地を場に出せるギミックが仕込まれています(各カードの効果は次回説明していきます)。
最近は、この上陸を使用したデッキが大会でも活躍しています。
特に赤白上陸デッキは、大会でも上位に食い込んでおり、人気の高いデッキとなっています。

では、次回ゆったりゲーマーズ第9話「不毛な戦い」にご期待ください。

5色同盟者デッキ

昨日、久々にMTGで遊ぶ機会がありまして、興味深いデッキがありましたのでご報告。
それは「5色同盟者デッキ」。
まだまだ試作品の段階で、土地のバランスが不十分。
事故もしばしば起こってましたが、練り上げればかなり面白いものになるんじゃないかなって思いました。

相手にしてて厄介だったカード
①オンドゥの僧侶
同盟者が出る度にライフが回復。ビート系にはつらい。
②オラン=リーフの生き残り
すぐに、4/4とか5/5のサイズになるので、サイズ負けしてしまう。
③バーラ・ゲドの盗賊
こっちの手札がバレバレな状態になる。

特に①が異常に邪魔。
放置しておくと絶対勝てないです。

5色にする必要があるかどうかは別として、同盟者デッキはかなり強いのではないかと感じました。
自分が組むのであれば、ナヤカラー(白緑赤)くらいにとどめるところです。
うーむ、一度構築してみようかな。

2009年11月27日金曜日

3月に新しいデュエルデッキ発売。

マジック:ザ・ギャザリング【日本語版】 デュエルデッキ ファイレクシアvsドミナリア連合(構築デッキセット)


あみあみで予約受付中らしいっす。
ファイレクシアとは懐かしすぎる。
ウルザブロックあたりは、私が一番マジックにハマってた頃ですわ。
ファイレクシアの疫病王とか、大好きでしたわ。
昔を懐かしんで買ってみるかなあ。

白単ウィニー(コータイプ)

<クリーチャー 19>
古参兵の鎧鍛冶×2
警備隊長×2
コーの飛空士×4
アクラサの従者×3
武装の達人×4
コーの空漁師×4
<エンチャント 4>
清浄の名誉×4
<インスタント 7>
流刑への道×4
危害のあり方×3
<ソーサリー 3>
征服者の誓約×3
<アーティファクト 4>
猛火の松明×4
<土地 23>
平地×23

コー+兵士で構築してみました。
武装の達人を生かすためには装備品が必要なのですが、なかなか優れた装備品が見つからないので困ったものです。
しかも白蘭の騎士とか、境界石もないので、若干警備隊長が重いのが難点。
まだまだ試作段階ですが、もうちょっと練ってみますわ。

2009年11月23日月曜日

ゆったりゲーマーズ第7話 Magic the Gatheringとは?

注)日本畜産大学は架空の大学です。

日本畜産大学10号棟301号室。
4限目の畜産学の授業後、幸子は、ため息をついた。
幸子「つまんねー。別に牧場経営するわけじゃないのに、なんで利益の出し方なんぞ学ばなければダメなんだろうねえ。」
遊太「ははは、幸子さんの勉強嫌いは相変わらずだね。」
隣に座っていた遊太が話しかけてきた。
幸子「うっせ、バーカ。あんただって、この間つまらん言ってただろ。」
遊太「今日の話は興味深かったよ。やはり今後仕事をする上で、利益の出し方は必ず考えないといけないしね。」
幸子「そんなもんかね~。」
どうでもよさそうに幸子は答えた。
幸子「ああ、そうそう。遊太、この後暇?」
遊太「今日はサークルもバイトもないし、買い物でもして帰ろうかと思ってたからね。暇と言えば暇。」
幸子「あっそう。あんたさー、Magic the Gatheringってゲーム知ってる?」
遊太「あれま、幸子さんの口から、そのゲームの名前が出てくるとは思わなかったな。」
幸子「ああ、この間、居酒屋行った時、店にポスターが貼ってあってさ。気になってたところなのさ。なんか肉食獣っぽい動物の絵が妙に気に入ってね。」
遊太「へえ、居酒屋にそんなポスターが貼ってあるなんて、珍しいね。」
幸子「ゴブリンの店の近くの居酒屋だから、学生の客が多いんだと。ゴブリンの店長が貼ってくれって頼んだらしいよ。」
遊太「へ~。まあ、それはいいとして、僕は何をすればいいのかな?」
幸子「察しなよ。どんなゲームか知りたいから教えてくれない?」
遊太「今日は雨でも降るかな~。幸子さんからゲームの指南をお願いされるなんて。」
幸子「うっさいわね~。で、どうなのよ。教えてくれるの?くれないの?」
遊太「僕が断れると思う?断ろうものなら、何されるかわかったもんじゃない。」
幸子「よく分かってんじゃない。じゃあ頼むわ。」
遊太「やれやれ、じゃあここで話すのもなんだし、僕の家に行こうか。実物見ながらのほうが説明もしやすいからね。」
幸子「あんたの部屋か~。掃除はしてんの?なんか変な生き物が住み着いてそうで心配だわ。」
遊太「失敬な!これでも僕はきれい好きなんだよ。しかも変な生き物って・・・。僕を何者だと思ってるのさ。」
幸子「変人。」
遊太「それはそれは。変人に声をかけていただきありがとうございます。では早速出発しましょうか、鬼軍曹殿。」
幸子「だれが、鬼軍曹じゃい!」
たわい無い会話をしながら、2人は遊太の家に向かった。

遊太宅に到着。
遊太「今、お茶でもいれるよ。」
遊太はキッチンに向かった。
本当に部屋は整理整頓されており、ちりひとつ落ちてない。
とても一人暮らしの男の部屋とは思えない。
部屋の壁には一枚絵が飾られている。バラと少女が描かれている絵。
ベランダに目をやると、そこにはちょっとした庭園があった。
シクラメン、カランコエ、ブルーキャッツアイなどなど、冬に開花する花々が見事に咲いていた。
幸子「とても遊太の部屋とは思えない。ってか、あんた少女趣味だね~。」
遊太「少女趣味っていうか、芸術だよ、幸子さん。花や植物、絵画、見てて心が和まない?」
幸子「それはわかるけど、なんか遊太に似合わないわよねえ。(笑)」
遊太「まあ、よく言われるよ。あんまりいないよね。花とか絵画が好きな男ってさ。」
哀愁漂う遊太。
幸子「まあ、変な生き物がいるよりは断然いいけどね(笑)。」

2人は、ローズティーを飲みながら本題に入る。
遊太は床に2つ箱をおいて中身を広げた。

幸子「随分いっぱいあるわね~。」
遊太「これでも僕のコレクションの10分の1くらいだよ。ハマると結構な量買い込んじゃうんだよ。」
幸子「そんなにあるの!!今までにいくらつぎ込んだのさ?」
遊太「あんま細かく覚えてないけど、20~30万は使ってるんじゃないかな~。」
幸子「あ~、ちょっと目まいが・・・。私はとんでもないゲームに足を踏み入れたような気がするわ。」
遊太「大丈夫大丈夫、別にそんなにお金かけなくても十分楽しめるから。2、3千円もあれば遊べるよ。」
幸子「それならいいんだけど。で、これをどう使うのさ。」
遊太「あわてない、あわてない。このゲーム結構ルールが複雑だしさ、まず今日は概要だけ話すよ。」
幸子「なんだ、すぐ遊べるってわけでもないのね。面倒ね。」
遊太「まあまあ。何事もそうだけど、一度できるようになれば楽しくなるものさ。がんばろう!!」
遊太は説明しはじめた。

Magic the Gatheringとは?
①マジックは、両プレイヤーが自分で集めたカードを自由に使い、デッキというカード束を使って戦うゲーム。基本1対1の対戦型ゲームです。それぞれのプレイヤーはライフを20点持ってゲームを始め、互いにライフを削りあいます。先にライフが0になったプレイヤーが負けとなります。(注:他にも負けになる場合がありますが、それは次回以降で御説明します。)
②基本、デッキは60枚以上のカードで作ります。(注:ルールによって、枚数は変動することもあります。)
③カードには、白、青、黒、赤、緑の5色あり(多色、無色などもありますが、基本はこの5色)、カードを使用する際は、キャスティングコストとして、マナを支払う必要があります。マナコストはカードの右上に表示されています。

このカードであれば、白のマナを一つ、何色でもいいのでマナを1つ、合計2つマナを支払うと使えるということです。
基本、マナは土地から出すことができます。土地には平地、島、沼、山、森の5つあり、それぞれの土地から、白、青、黒、赤、緑のマナを出すことができます(土地以外からもマナを出すことのできるカードはありますが、これは次回以降御説明します。)

①②③がMagic the Gatheringの概要。うまく呪文を使い、勝利をつかもう!!

遊太「ってのが、概要だね。」
幸子「つまり、とにかくいろんな呪文使って、相手をぶち殺せばいいわけね。」
遊太「そうそう。カードにはいろんな種類があるから、まずその種類を把握しよう。」

カードの種類

①土地
マナを生み出すカード。

②クリーチャー
プレイヤーのかわりに対戦相手を攻撃したり、対戦相手の攻撃から守ってくれるモンスター。

③ソーサリー
直接相手にダメージを与えたり、クリーチャー、プレイヤーの補助をしたりできる呪文。

④インスタント
ほぼソーサリーと同じだが、相手の行動に対応して使える便利な呪文。

⑤エンチャント
戦場や、クリーチャーなどに貼りついて特殊な効果を及ぼす魔法。

⑥アーティファクト
人工的に作られた魔法アイテム。効果はいろいろ。

⑦プレインズウォーカー
プレイヤーの補佐的存在。忠誠カウンターを増減させて、能力を発揮する。

遊太「おおまかにはこんな感じ。まあ僕の説明したことがすべてではないから、プレイしながら少しずつ覚えていくといいよ。」
幸子「先生~。そろそろ頭がパンクしそうでございます。」
遊太「ははは、今日はこのくらいにしとこうか。じゃあ、次回は簡単なデッキを使って遊べるように準備しとくよ。」
幸子「頼んだ。説明だけだと退屈で仕方ないわ。」

今日の授業はこれで終了。
次回は、クリーチャー、エンチャントを使ったデッキでゲーム解説していきます。
乞うご期待!!

<初心者の方々へ>
ここで、初心者の方々にルールが分かる書籍でも紹介できればと思うのですが、現在そういうものが発行されていないのが現状。
まことに申し訳ないです。
昔なら、「マジックビギナーズファイル」っていう、物語でマジックを学べる良書があったのですが、悲しいかな、時代の流れでそういった書籍が売れなくなってきたのでしょうね。
今後「ゆったりゲーマーズ」が、マジックをはじめようと思っている初心者の方々のお役にたてれば幸いです。
今後ともよろしくお願い致します。

2009年11月16日月曜日

マナシンボルデッキプロテクター・デッキケース12月に発売!!







最近、なかなかいいスリーブがないな~と思ってたんですが、こいつは実にいい!!
公式サプライ用品の中でも、一番しっくりくるデザイン。
派手すぎず、地味すぎず。
画像は白のマナシンボルのものですが、他の4色も同時発売。
現在あみあみで予約受付中です。
やはりスリーブとかデッキケースも、マジック用のデザインじゃないとねえ。

プレミアムフォイルブースター





ブースターパックに入ってる15枚が全てフォイル!!
1Box12パック。14000円弱。
安いと見るか、高いと見るか。
とにかく、フォイルが手に入りやすくなったのは面白いですね。
全部フォイルで組みたいって人も、随分と楽に組めるようになりますよ。

ただ、フォイルが手に入りやすくなる分、フォイルカードの価値は下がるわけで・・・。
高額フォイルカードを持ってる人は、今が売り時かもしれんですねえ。

2009年11月15日日曜日

アラーラの再誕が安い!!

ネットでトレカを買うのであれば「あみあみ」がお勧め。



あみあみではたま~に、BOXの投げ売りをやってるんですが、今回はアラーラの再誕が安いっすね。
9000円弱でBOX買える。



買うなら今がチャンス!!

ゆったりゲーマーズ第6話 情報収集は酒場で

大衆居酒屋「大黒天万歳」。
本日行われたエリザベス女王杯で大敗した幸子は、やけ酒をあおっていた。
「くっそう、何であんな人気薄の馬が逃げ切れるのよ。人気薄だからって油断しすぎだろ、クズ騎手どもが。」
幸子はぶつぶつと独り言をもらす。
競馬で負けた後の酒は、殺意を懐かせる。
今の幸子に話しかけてはいけない。
大黒天の店主、酒蔵源三は、この爆弾に触れないように、爆発させないように注意を払いながらカウンターに立っていた。
爆発するくらいなら、いっそのこと酔いつぶれてほしいと源三は思っていた。
「ねえ、マスター!私暇なんだけどー。」
酔いが回ってきたのか、幸子が源三に絡み始めた。
「・・・。では、新しいお酒をお試しになりますか。」
源三はとりあえず無難だと思われる対応にでた。
「へえ、さぞおいしいんでしょうねえ。まずかったらぶっ殺すわよ。」
「ええ、気に入っていただけると思いますよ。」
源三は、アースクエイク並みのカクテルを出して、一気に酔いつぶしにかかったほうが安全ではないかと考えた。
しかし、万が一、幸子が酔いつぶれなかった場合、命を落としかねない。
酔いがまわった客の舌には、アルコール度数の強い酒はきつすぎるからである。
ここは居酒屋歴12年の腕を信じ、真っ向勝負するしかあるまい!
源三は腹をくくった。

「お待たせいたしました。」
源三は、黄色い液体の入ったロックグラスを幸子の前に置いた。
「ほー、これがマスターお勧めの一品なわけね。どれどれ。」
幸子は、一気に飲み干した。
「このフルーティーな味わい・・・。最近どこかで出会ったことがあるような。」
「今お試しいただいたお酒はこれです。」
源三は、幸子の前に1本の酒瓶を置いた。

「あー、マンゴーか。最近何かと見る機会が多くなったものねえ。」
今朝飲んだ野菜ジュースに、マンゴーが入ってたなあと思い出しながら、幸子は答えた。
「なかなかおいしいわね。また今度飲みにこよう。」
幸子は、この酒が気に入ったようだ。
源三はほっと胸をなでおろした。

マンゴーリキュールのおかげで、酒からのメッセージは、殺意から癒しに変わった。
ひとしきり酒を楽しんで、そろそろ帰ろうかと席を立とうとしたとき、正面のポスターが目に留まった。
「あれ、マスター。なんでゲームのポスターなんて貼ってるの?」
正面にでかでかと貼ってあるのに、今まで気づかなかったのも、間抜けな話である。
ポスターには「Magic the Gathering」というカードゲームのポスターが貼ってあった。
「ああ、この間、ゴブリンっていうおもちゃ屋の店長が飲みに来てね。店の宣伝のために貼ってくれないかって頼まれたのさ。うちのお客さんは大学生が多いからね。」
「ふーん、あそこの店長がねえ。」
見渡すと、いろんなお店の宣伝ポスターがいたるところに貼ってあった。
珈琲処のポスターまであった。
「こんなに宣伝ポスター貼るなんて、随分気前がいいじゃない。」
「もちろんタダってわけではないよ。例えば、ゴブリンさんところは、毎週のように大会やらオフ会やらでお店に学生が集まってるらしいから、うちの店の宣伝をしてもらってるのさ。遊んだ後の飲み会はうちがお勧めだよってね。」
「なるほどね~。」
謎が解決したことに満足したのか、幸子は席を立ち、マスターに1万円札をつきだした。
「ありがとうございました。またよろしくお願いします。」
おつりを受け取り、幸子は店を出た。

「Magic the Gatheringねえ。どんなゲームなんだろう。今度遊太にでも聞いてみるか。」
競馬で負けたことなどすっかり忘れ、幸子は軽やかな足取りで北千住の駅に向かった。

2009年11月10日火曜日

ゆったりゲーマーズ第5話 CUCCO(後編)



午後7時。幸子のアパートにて。
幸子はベランダでビール片手に煙草をふかしている。
陽子は部屋の中央にあるテーブルに「CUCCO」のカードを広げて、説明書を読んでいる。
陽子の後ろにあるソファーの上では、ラッキーが退屈そうに寝そべっている。
「ねえねえ、幸子ちゃん、大体ルールは分ったわよ。ただ、このゲームは3,4人いたほうが面白そうね。」
「へえ、サシ勝負のゲームではないんだね。どんなゲームなの?」
陽子は、幸子に説明しはじめた。


ルール説明
①まず全員に1枚ずつカード(-4~15の20種類)を配り、値が一番大きい人が親。
②札の値が大きい人から好きな席に座って、ゲーム開始。
③親は全員に1枚ずつカードを配る。残ったカードは山札として、中央に置く。
④それぞれ自分のカードを確認し、交換するかどうか決める。スタートは親の右隣の人から。交換する人は、自分の右隣の人とカードを交換します。最後、親まで順番が回ってきたら、親は、自分のカードを山札と交換するかどうか選んで、終了。
⑤全員の交換が終了したら、カードオープン。一番数字の小さい人が失格となりゲームから抜けていく。失格になった人はチップをポットに入れる。支払額は、ラウンド数が増えるごとに増えていきます。
⑥親換え。親の右隣りの人が次の親となりゲーム再開。→③に戻る。

この①~⑥のひと区切りをディールといいます。

数ディール繰り返し、最終的に残った一人が勝者。
勝者はポットに入っているチップを総取りできます。
ここまでを1セットといいます。

失格者も復活して2セット目に入ります。
最初の親は1セット目の勝者となります。
これを繰り返し、チップが払えなくなった人が出た時点で全ゲーム終了。
チップが一番多い人が優勝となります。

次に特殊なカードの説明。
15:クク 手札にきたら無条件に勝ち
14:人間 交換を要求してきた相手を失格にできる
13:馬 交換を要求してきた相手に見せ、1人とばしてカード交換をさせる。
12:猫 交換を要求してきた相手がもっているカードの、元の持ち主を失格にする。
11:家 馬と同じ。
-4:道化 交換要求してきた人、交換要求した人を失格にできる。
むやみやたらとカードの交換をすると、痛い目を見ることもあるということです。
これがCUCCOの面白いところ。


「なるほどねえ。確かにこれを2人でやると、面白みに欠けるわねえ。強いカード引いた人が勝つ運ゲームになりそう。」
「ごめんね、幸子ちゃん。折角誘ったのに・・・。」
陽子が申し訳なさそうに謝る。
「ふふ、今から誰か呼び出そうか。」
幸子が悪戯っぽくニヤリと笑った。
「え?今からでも大丈夫?」
「ここから歩いて20分くらいのところに、今日絶対来そうなやつがいるよ。ちょっと連絡してみるね。」
そういうと、幸子はベランダにでて電話をかけはじめた。

30分後。ピンポーン。チャイムが鳴った。
幸子は玄関の扉を開けた。
「こんばんは~。」
遊太が息を切らせて入ってきた。両手にはコンビニの袋。
「遅いぞ、パシリ。」
幸子から容赦ないツッコミが入る。
「いや、いきなりだったもんだからさ。それにパシリって・・・。日に日に扱いがひどくなってない?」
遊太はうらめしそうに幸子を見た。
「ふふ、逆に今日呼んでやったことに感謝してほしいくらいだわ。」
「はいはい、感謝してますよ。ほい、頼まれてた酒とつまみ。」
遊太は幸子にコンビニの袋を差し出した。
「毎度~。」
今日の幸子は悪戯っ子である。
「遊太君、こんばんは。ごめんね、いきなり呼び出して。」
陽子は申し訳なさそうな顔をする。
「陽子さん、こんばんは~。いや~陽子さんからゲームのお誘いとは光栄だなあ。」
遊太は満面の笑みを浮かべた。分かりやすい奴。
「じゃあ、パシリも到着したことだし、とっとと始めようよ。」
「幸子さん、だからそのパシリっていうのはやめてよ~。」

「じゃあ、まずは親決めからね。」
陽子は全員にカードを配った。

幸子:猫 12
陽子:馬 13
遊太:バケツ -1
陽子が親。
「ねえねえ、幸子ちゃん、その猫の絵、すごくかわいくない?」
陽子がうれしそうに話す。
「確かにいいイラストね。でも書いてることがちょっと怖いわよ。私の呪いはさかのぼるって・・・。」
「幸子さんにはピッタリの、げふ、げふふん。」
「遊太、今言いかけたことをもう一回いってみ。」
幸子は手をボキボキ鳴らせながら、遊太を睨みつけた。
「いやいや、なんでもないよ。ささ、陽子ちゃん、ゲーム早速始めようよ。」
「はーい。」
陽子の右手に遊太、左手に幸子が座ってゲームスタート。

1セット目。1ディール。
「最初のディールだから、1点分のチップを中央に出してね。負けた人はチップ取られちゃうからがんばって。」
陽子はチップを中央に置き、楽しそうにカードを配りはじめた。その間に幸子と遊太はチップを中央へ。
配り終えて、カードの山を中央に置く。
「じゃあ、遊太君から、交換するかしないか宣言していってね。」
「了解です。どうしようかな~。・・・よし、幸子さん、交換しよう。」
「ふ、お前はもう死んでいる。」

幸子の手札:道化 -4
遊太の手札:3
この場合、交換を要求した遊太は、道化の効果で失格となる。
交換は成立し、幸子の手札に3のカードがわたる。

「うわ、道化持ってたのかー。序盤から容赦ないな~、幸子さん。」
「あんたがヘボいだけよ、遊太。」
幸子は遊太を蹴落としたことに上機嫌。
次は幸子の番である。
「ん~、このカードで勝つのはちょっと厳しいわねえ。陽子、交換しよう。」
「パス」

幸子の手札:3
陽子の手札:家
家の効果で、幸子は陽子をまたいでその隣のプレイヤー(この場合は陽子が親なので、山札)
とカードを交換することになる。

「あ、家を持ってたのね。じゃあ、山札から一枚。げ、人間がでてきた。」
山札から人間がめくれた場合は、失格となる。よって幸子も失格。

「あら?もしかして私の一人勝ち?」
陽子は不思議そうに首をかしげる。
「この立ち上がりは不安だわ。前回のWizardにつづいて、陽子の圧勝だけは阻止しないと。」
幸子の勝負魂に火がついたようだ。
「いや~、陽子さんは幸運の女神だねえ。」
遊太はうっとり陽子を見つめた。勝負の勝ち負けはどうでもいいようだ。

ここで1ディールが終了。失格になった2人はポットに1枚ずつチップを入れる。
残りチップ
幸子:24点分
陽子:25点分
遊太:24点分

「で、陽子さん以外は失格になったから、2セット目に入るの?」
と、遊太。
「いいえ、最初の3ディールまでは、例え失格になろうと、負けようともゲームは続けられるわ。4ディール目から失格者、負けた人が抜けていって、最後に残った人が勝者になるみたい。」
陽子が説明書を見ながら解説した。
「じゃあ、今度は遊太君が親ね。お願いね。」
「はい、よろこんで!」
遊太はえらいはしゃぎようだ。
「居酒屋じゃねえよ、ここは。」
幸子がツッコむ。
2ディール目なので、3人は中央に2点分のチップを置く。
遊太がカードを配り、残りのカードを中央に置いた。
「じゃあ、幸子さんからスタートだね。」
「よっしゃ、今度は負けないよ。」
幸子が交換しようかどうかなやんでいるところで、
「クク!」
と陽子から宣言があった。
「え?」と、幸子と遊太。

陽子の手札:クク 15
このカードを持っているプレイヤーは「クク」と宣言して、プレイヤーの交換をストップさせ、即座に全員の手札を公開させて、ゲームを終了させられる。

「え~、まじで~。これで陽子2連勝じゃない。引きが良すぎるわよ。」
幸子がぶーぶー言いはじめた。
「まあまあ、幸子ちゃん。勝負はこれからだから。」
陽子がなだめる。

ちなみにこのディールでの手札。

幸子:9
陽子:クク 15
遊太:馬 13

よって一番数字の低い幸子が負け。ポットに2枚チップを入れる。

3ディール目。幸子が親。賭けチップは3点分。
「じゃあ、陽子からスタートね。」
「はーい。どうしようかな~。じゃあ、ノーチェンジで。」
陽子は相変わらずニコニコしている。
「随分手札がよさそうですね、陽子さん。じゃあ、自分はチェンジで。」
遊太が幸子に交換を要求。

遊太の手札:ライオン -3
幸子の手札:8
交換成立。
「くっ、遊太、なんてカードを交換してくれたのよ。この恨みはいつか必ず・・・。」
幸子がぼやいた。

幸子の番。
「さすがにこれじゃ、勝負できないわ。山札と交換しましょう。」

山札:猫 12
猫の効果は、現在もっているカードのもともとの持ち主を失格にする。つまり、ライオン -3のもともとの持ち主である、遊太が失格となる。

「うわ、幸子さん、ひどいよ~。」
遊太が情けない声をあげた。
「あははは、こんな弱いカードを私に回してきた罰があたったのよ。いい気味ね。」
幸子は大笑い。
「あれ、でも手札ライオンのままじゃん。結局私負けちゃうんじゃない?」

交換が終わりカード公開。
幸子:ライオン -3
陽子:7
「うわ、なんか最悪の展開だわ。」
幸子が頭を抱えた。
「よかった~。交換するかどうか迷ったけど、うまくいったわ~。」
陽子はほっと胸を撫で下ろす。
幸子と遊太は3点分のチップをポットに入れる。

さて、4ディール目。いよいよここから脱落者が出始める。
現在のチップ
幸子:19点分
陽子:25点分
遊太:21点分
今回の賭けは4点分。陽子が親。

「よし、僕からだね。じゃあ早速交換しようか、幸子さん。」
「死ね。」

幸子の手札:道化
遊太の手札:バケツ -1
道化の効果で、遊太は失格。幸子の手札はバケツに変わる。

「ひ、ひどい、幸子さん。さっきから幸子さんに殺されてばっかりだ。」
「まあ、あんたが私に勝とうなど、100年早いってことよ。それにしても、あんたの引きは最悪ね。またこんな低いカード回してきてさ。」
幸子は不満げにぶつぶつ文句を言った。
「さすがにこれじゃ勝負できない。陽子、交換!」
「はーい。」

幸子:バケツ -1
陽子:お面 -2

「うぐ、さらに低いカード持ってたのね。」
幸子はがっくり肩を落とす。
「さすがに今回は無理かな~って思ってたけど、運がよかったみたい。」
結局、陽子はノーチェンジ。
一番数値の低い幸子の負けとなる。4点分のチップをポットに入れる。
失格した遊太も4点分のチップを支払う。

ここで、2人が抜けて陽子一人が残ったため、1セット目が終了。
ポットに入っているチップは、生き残った陽子の総取りになる。
現在のチップ数
幸子:15点分
陽子:43点分
遊太:17点分
「うー、陽子の圧勝だけは避けねば~。」
「さ、幸子ちゃん、目が怖いわよ。」
「幸子さん、この恨みは必ず2セット目で・・・。」

2セット目以降は、幸子と陽子が、遊太を失格地獄に追い込み、実質、幸子と陽子の一騎打ちの形となった。
その結果、遊太のチップがゼロになりゲームセット。

結果
幸子:24点分
陽子:51点分
遊太:0点

「あー、悔しい、最後の1ディール勝てば私の勝ちだったのに!」
幸子は手札の道化を投げ飛ばして、後ろに倒れた。
「最後クク引いてなかったら負けてたわよ~。危なかった~。」
陽子はほっとした様子だ。
「いや~、途中から完全に戦意喪失してたよ~。交換要求する度に、とどめを刺されるんだもん。」
遊太は負けたにも関わらず、うれしそう。本来の目的は勝つことではないからだろうか。
「それにしても、遊太!あんた弱いカード流しすぎ!おかげで何回も負けちゃったじゃない。」
幸子がブーブー言いはじめた。
「あははは、今日の運のなさは自分でもびっくりなんだよ。手札にくるカード全部が弱いカードだったからねえ。」
遊太は失格地獄に追い込まれたものの、幸子に仕返しができたことに満足なようだった。
「今回はみんな楽しめたみたいでよかったわ~。」
陽子が胸をなでおろした。
「本当にね。陽子、このゲームはあたりだったわね。結構楽しめたわよ。」
幸子も満足したようだ。

その後、11時過ぎまで、酒を飲みつつ談笑。
「いやー、飲んだ飲んだ。それじゃあ、そろそろお暇しようかな。」
遊太が立ち上がった。
「おう、帰れ帰れ。もう用は済んだからね。いいパシリっぷりだったよ。」
「幸子さん、相変わらずひどいな~。まあいいや、陽子さんにもよろしく伝えておいてよ。」
「はいはい。」
幸子は部屋から出ていく遊太に手を振った。
陽子はソファーに横になって眠っていた。酒には弱く、ビール一本飲んだところでダウン。
すーすーと寝息を立てている。
幸子はベランダにでて、煙草に火をつけた。
「今日はいい休日だったなあ。」
満足げに笑みをうかべながら、煙草をふかした。

2009年11月9日月曜日

久々の大会

最近マジックの話から遠ざかっているので、久々に投稿。
日曜日にスタンダードの大会に出場してきました。
使用したデッキは、例の如く白緑賛美ビート。
ちょっとした改良を加えてみました。

<クリーチャー 19>
アクラサの従者×3
印章持ちの聖騎士×4
白騎士×3
白蘭の騎士×3
クァーサルの群れ魔道士×4
不屈の随員×2
<エンチャント 4>
清浄の名誉×4
<アーティファクト 6>
ビヒモスの大鎚×2
荒原の境界石×4
<ソーサリー>
征服者の誓約×2
<インスタント 9>
流刑への道×4
危害のあり方×3
精霊への挑戦×2
<プレインズウォーカー 2>
遍歴の騎士、エルズペス×2
<土地 18>
陽花弁の木立ち×3
平地×12
森×3

<サイドボード>
精霊への挑戦×1
真髄の針×3
大祖始の遺産×3
真心の光を放つ者×3
エーテル宣誓会の法学者×3
未達への旅×2

緑マナが出にくいため、巨森の蔦を排除。
使いやすい精霊への挑戦を採用してみました。
今回の大会でも、全体除去を何回も回避してくれた、頼もしい一枚です。
やはりプロテクションの力は偉大なり。

でも事故が多くて、今回は負け越しですが(笑)。
1戦目:赤単スライ ××
2戦目:ジャンドビート ×○○
3戦目:トリコロール ×○×

最近の赤は異常な強さでござる。
メドウグレインの騎士、台所の嫌がらせ屋、カムバーック!!

ゆったりゲーマーズ第4話 CUCCO(前編)

日曜日。午後5時、北千住「珈琲処」。
「こんにちは~。」
今日の幸子はえらく上機嫌だった。
「いらっしゃい、幸子ちゃん、陽子ちゃん。」
マスターの健一郎が笑顔で迎えた。
「幸子ちゃん、今日はえらく機嫌がいいじゃないか。さては今日は競馬でひと儲けしてきたな。」
「ふふ、今日は女神様がとなりにいたからねえ。」
幸子は、陽子の肩を引き寄せながら、満面の笑みを浮かべた。
「私何もしてないわよ。」
陽子は不思議そうな顔で幸子を見つめた。
「あんたがそばにいると、運気が一気に上昇するのよ。」
陽子と一緒に出かけるとき、確かについていることが多い。
以前、年末の頃、商店街に出かけたときに、福引きで2泊3日伊豆旅行が当たったこともあった。
それ以来、幸子はいつも勝負時になると、陽子を誘って出かけるようになった。
最近競馬で負け続けの幸子は、最終兵器を投入し、本日の勝利をもぎ取ったわけである。

「ここのお店のケーキはおいしいね。」
陽子はモンブランを頬張りながら、実にいい笑顔を見せた。
「そういってもらえると、作った甲斐があるってもんだな。」
健一郎がうれしそうに答えた。
「え?これマスターが作ってんの?」
と、幸子。
「あ~、俺じゃない。うちの嫁だ。午前中に作って、午後からこうやって店に出してるのさ。」
「へ~、いい腕してるじゃない、プロ顔負けね。」
幸子も、苺タルトに舌鼓を打った。

ひとしきりお茶を楽しんだところで、幸子と陽子は店をあとにした。
「あ~、おいしかったね~。」
陽子は大満足のようだ。
「まあ、うまかったけど、周りのうるさい学生連中、なんとかならないものかねえ。店の雰囲気ぶち壊しだよ。それもこれも、このセンスのないおもちゃ屋のせいだな。」
幸子は、「カードショップ ゴブリン」を指差しながら不満を漏らした。
「へー、こんなところにおもちゃ屋ができたのね。」
「最近できたってマスターが言ってたよ。週末になるとゲームの大会を開いてるらしくってね。さっきのうるさい学生は、大会の参加者じゃないかな。」
「ね、ちょっと入ってみない?」
陽子の眼が好奇心で輝いている。
「え、本気で言ってるの?カードゲームはもうこりごりなんだけどなあ。」
「そうなの?幸子ちゃん、この間は随分楽しそうにしてたじゃない。・・・途中までは。」
「一ゲーム2時間弱もかかったじゃない。あんなに長時間やれば、誰でも途中で飽きるわよ。」
「まあまあ、慣れてくればきっと面白くなるはずよ。それに、もっと簡単にできて、楽しいゲームがあるかもしれないわ。とにかく一度入ってみましょうよ。」
陽子は幸子の手を引いて歩き始めた。
幸子は渋々それにつづいた。

「いらっしゃいませ~。」
2人が店に入るなり、髪の毛がぼさぼさの店員が気だるそうに反応した。
「へー、中はこうなってるんだ~。」
陽子は興味津津に、あたりを見回した。
まず手前にガラスケースが2つ。中にはゲームで使うカードらしきものが陳列されている。
その奥にはレジがあり、椅子に座った店員があくびをしながら新聞を読んでいる。
店内の左手にはボードゲーム、カードゲームが並べられている。
新作は一番手前に置かれ、店員お手製のPOP広告でド派手にディスプレイされている。
右手はテーブルが三つあり、数人の学生と思しき連中がゲームを楽しんでいた。
「なんかごちゃごちゃした店内ねえ。」
一通り店内を見回したあと、幸子は左手の新作ゲームコーナーに向かって歩き出し、一番手前にあるゲームの箱に手を伸ばした。
「なんだこれ、日本語じゃないね。英語?」
「あ、幸子ちゃん見て、お店の人が書いた広告。なんかドイツで大人気のゲームらしいわよ。」
「へえ、ゲーム好きなのは日本人だけじゃないのね。外国にもゲームオタクっているのかねえ。」
幸子はあきれたように首を横に振った。
「でも、こういうゲームに夢中になる人の気持ちが分かる気がするわ。パッケージのデザイン見てるだけで、何か楽しい気分にならない?例えば、このパッケージの絵、すごくかわいい。」

陽子は「CUCCO」というゲームの箱を幸子に見せた。
「あ~、確かに。ゲームの面白さは別として、こういう動物の絵は悪くないわね。」
もともと動物好きの幸子。ここは相槌を打った。
「ヨーロッパの伝統的なカードゲームですって。ねえ、幸子ちゃん、ゲーム時間も1時間弱くらいみたい。これやってみない?私このゲームの絵が気に入っちゃった。」
子供のように無邪気な笑顔の陽子を見て、幸子は笑いそうになった。
「あんた、本当にいい笑顔するわねえ。まあ、一時間くらいなら丁度いいくらいだし、付き合ってあげるわよ。」
「ありがとう幸子ちゃん。じゃあ早速、これ買ってくるね。」
陽子は箱をレジまで持っていった。
「どうやったら、あんなに楽しそうに生きられるのか、教えてほしいものだわ。」
幸子は平凡で退屈な日常のことを思い出し、ため息をついた。

2009年11月6日金曜日

ゆったりゲーマーズ第3話 布石

「あー、暇だな~。」
午後2時、日曜日、北千住の喫茶店「珈琲処」。
幸子は時間を持て余していた。
普段なら、水道橋のWINSで競馬に勤しんでいるところだが、最近負け続きで、すっかりやる気が失せていた。
特に先週のレースは最悪で、幸子の賭けた軸馬が3コーナー手前でつまずいて落馬。
1万円の損失となった。
「何か楽しいことはないものかなあ。」
ぼそっとつぶやく。
今日のブレンドコーヒーは一段と苦味が強いな。
幸子は眉間にしわを寄せた。
「今日は競馬に行かないんだね。」
珈琲処のマスター、坂口健一郎が話しかけてきた。
「最近負け続けだしね。これ以上やると今月暮せなくなりそうだわ。」
「毎月ぎりぎりの生活をしているよね。」
健一郎は苦笑いをした。
「3か月前はリッチに生活していたわよ。夏競馬では万馬券当てて、毎日のように飲んでたわ。」
「G1シーズンになると勝てないわけだ、本番に弱いね。」
「本当にね。去年もそうだったかしら。」
幸子は深々とため息をついた。
「おっと、ため息をつくと、幸せが逃げるよ。幸子ちゃんから幸が逃げたら何が残るだろうね。」
「ふふ、あまりこの名前に御利益はないみたいよ。でなければ、こんなに負け続けるなんておかしいわ。」
とりとめもない話で時間が過ぎていく。
平穏、平凡、代り映えのない毎日。そんな日々に、幸子はうんざりしていた。
何か、自分の世界を180度反転させるほどの変化を、幸子はいつも望んでいた。
自ら変化を起こせない人間は、他人の起こした変化に振り回されて生きていくしかできない。
幸子の願いは、いつも雑踏にかき消された。
「そういえば、最近お客さんが増えてきたんじゃない?この時間なら、以前は2,3人くらいしかお客さんがいなかったのに。騒がしくて、店の雰囲気ぶち壊しね。」
隣のテーブルで騒いでいる、学生をにらみつけながら幸子が言った。
「ああ、最近この近くにおもちゃ屋ができたらしいね。ちょうどこの店の隣に。日曜日になるとゲームの大会を開いているらしくてね。そのおかげもあって、若いお客さんが増えているのさ。常連の方々からは、雰囲気が変わって居心地が悪いとよく言われるよ。」
健一郎としては複雑な気持ちなのだろう。何ともいえぬ渋い表情。
「大会ねえ。私が言うのもなんだけど、いるのねえ、暇人が。」
「学生時代ってそんなものだろうね。僕も昔はそうだったさ。随分暇を持て余していたよ。」
「そんなものかしら。」

「ごちそうさま。」
「はい、またきてね。」
健一郎は、さわやかな笑顔で幸子を見送った。
店を出るなり、幸子は隣にある黄色い看板の店に目をやる。
「これが例のお店ね。まったく、人の憩いの場をめちゃくちゃにしちゃって。」
幸子の冷ややかな視線が、看板に注がれる。

「カードショップ ゴブリン」

「変な名前、ネーミングセンスを疑うわ。カードってことは、この前やったトランプ系のゲームが売っているのかしらね。」
以前、テーブルゲーム同好会でWizardというカードゲームで遊んだときのことを思い出した。
「あんなゲームは性に合わないわね。こんな店に用はないか。」
幸子は、北千住の駅に向かって歩き始めた。


まだ目覚めの時ではないようだ。気長に、気ままに待つとしよう。
その時が来るまで。

2009年11月4日水曜日

ゆったりゲーマーズ第2話 Wizard



日曜日。日本畜産大学10号棟3階302号室。
時刻は午後12時50分。
幸子は、テーブルゲーム同好会のイベントに参加するべく後方の座席に腰掛けていた。
「へ~、大学の教室って、もっと広いイメージがあったけど、こういう小さな教室もあるのね。何か高校時代を思い出すな~。」
隣に座っている陽子が目を輝かせてあたりを見回しながら話しかけてきた。
「人気のない授業に、大講堂を使う必要もないからじゃない?こういう教室も必要なのよ。」
幸子が答えた。
「ふふ、幸子ちゃんの勉強嫌いは相変わらずね。勉強の話になるたびに顔が引きつってるんですもの。」
「授業なんて、ほぼ退屈なものばかりよ。」
幸子は苦笑いして答えた。
「え~、楽しそうじゃない。大学での勉強って。私はうらやましいな~。」

花園陽子。花屋「マーメイド」の店員。
観葉植物を買いに店を訪ねたのがきっかけで知り合いになった。
陽子は、高校時代から園芸が趣味で、卒業と同時にマーメイドに就職。
容姿端麗で、愛想も良く、近所で評判の看板娘である。
高校時代に一度、芸能プロダクションから声がかかったとか、かかってないとか。
そんな噂も飛び交っていたらしい。

「代わりに勉強やってほしいくらいだわ。」
「ふふ、幸子ちゃん、がんばって。」
幸子はため息を漏らした。

「あ、幸子さん、陽子さん、いらっしゃい。」
幸子たちが到着した5分後に遊太が教室に入ってきた。
「人を待たせるとはいい度胸じゃない、遊太。」
幸子の毒舌ぶりは、相変わらずである。
「ごめんごめん、色々準備があってさ。まあ、待ってよかったって思えるくらい楽しい一日になるはずだよ。期待してて。」
「わあ、楽しみ。」
陽子がこの上ない笑顔で答えた。
陽子のまわりに、一瞬ぱっと花が咲いたように見えたのは気のせいだろうか。
遊太は顔を真赤にして、ぽりぽりと頭をかいた。
罪な女ね~、と幸子は思った。

「で、今日はなんてゲームをやるのさ?」
幸子は尋ねた。
「これこれ。」
と、遊太が一つの箱を取り出して、テーブルの上に置いた。
「Wizard?」
箱にはそう書いてあった。
「そう、原型はトランプなんだけど、それにちょっと手を加えたゲームなのさ。」
「期待させといてトランプ?あんた、私らをなめてんの?」
幸子はメンチをきった。
「まあ、落ち着いてよ。ただのトランプじゃないんだよ。だいたい、普通のトランプだって十分盛り上がるでしょ?旅行のときとかさ。」
「そりゃそうだけどさ。」
幸子は不服そうに遊太をにらみつける。
「楽しめるかどうかは、やる人の問題なのさ。」
「そうね、幸子ちゃん、遊太くんと一緒なら、私は何をやっても楽しいわ。」
こ、この女・・・よくそんなセリフをさらりと・・・。幸子は背中が痒くなってきた。
幸子の異変に気づいた陽子は、どうしたの?といった表情で幸子をみた。
「話がそれてしまったね。じゃあ、このWizardってカードゲームの説明に入ろうか。」
「お願いしまーす。」
「コホン、このゲームでは従来のトランプ52枚に加えて、Wizardカード4枚、Jesterカード4枚を加えた60枚のカードで遊ぶゲームなんだ。カナダで生まれて、アメリカで大ブレイクしてね、今では世界大会が開かれるほどの有名なゲームなんだよ。」
「へ~、ゲームに世界大会なんてあるんですね~、すご~い。」
陽子は目をまん丸にして、興味津津といった様子で聞いていた。
「御託はいいから、さっさとルールを説明しなさいよ。」
あくびをしながら幸子が言った。
遊太は苦笑いしながら、説明を続けた。

Wizardカードゲームのルール
①最初は一枚の手札からはじまり、ラウンドが進むごとに、2枚、3枚と手札が増えていきます。
②その手札から、勝てる回数を予測して賭けに出ます。
③その通りの回数勝てれば、ポイントゲット。ただ勝ちまくればいいというわけではないのが、このゲームのキーポイント。うまく勝てる回数を予想できる人が、勝つゲームです。
④WizardとJesterが戦略の幅を広げ、うまく使うことで勝利に導くことができたり、逆に計算を狂わせたりします。
⑤最終的にポイントが一番高い人が勝者となります。

「なるほど、ただ勝ちゃいいってゲームじゃないわけね。」
「そう、要は手札をみてどれだけ勝てるかを予想するゲームだね。自分の力以上のことをしようとすると、身を滅ぼすし、逆にこじんまりまとまってもダメってわけさ。何か人生の教訓を教えられるゲームだよね。」
「あんたが人生を語るなよ。」
幸子がバッサリ切り捨てる。
「相変わらずトゲがあるよな~幸子さん。まあいいか。じゃあ整理しよう。カードの強さはJesterが一番弱くて、2、3、4、・・・・、K、Aの順に強くなって、Wizardが一番強い。カードを配り終えたら、配られた手札に応じて、何回勝てるか予想をしてゲームスタートだ。親の左隣の人から1枚ずつカードを出していって、最初に出された絵柄で、一番強いカードを出した人が勝ち。1回勝つごとに10ポイント獲得。手札を使い切るまで続けていくんだ。終わった時、勝てる回数が当たっていたら20ポイント獲得だ。」
「でもそれだと、最初にカードを出す人が有利な気がします。だって、手札に最初に出された絵柄のカードがあるとは限らないでしょ?」
陽子からツッコミが入る。
「その通り。だからもうひとつルールがあってね。カードを配り終えたあと、残りカードの山の一番上をめくって、切り札を決めるんだ。ここで出てきた絵柄は、最初に出されたカードの絵柄よりも強いカードになるんだよ。ただし、手札に最初に出されたカードの絵柄がないときにしか使えないから注意が必要だね。」
「ふ~ん、細かいルールは分かんないから、とりあえずやってみない?説明ばっかりだと眠たくなるわ。」
幸子があくびをしながら退屈そうに話す。
「おっと、失礼、百聞は一見にしかずというし、やってみるか。」
遊太がカードを切り始めた。
「そういえばさ、なんで教室には私たち3人しかいないの?もうとっくに大会始まってもいい時間でしょ?」
幸子は尋ねた。
「あ~、じつは、その~、他の部員全員急用ができたってことで、今日は来れないらしいんだ。」
「は?全員?どんだけタイミング悪いのよ。」
「いや、部員といっても僕含めて3人しかいないからね。他の二人、急にバイトが入っちゃったらしくて。」
「おいおい、私たちが来なかったら3人で大会やる予定だったの?」
「まあ、細かいことは置いといて、早速始めようよ。準備もできたし。」
「わあ、楽しみ~。」
こいつら、人の話聞く気ないね。幸子はため息をついた。

「じゃあ、まずは親決めからだ。この中からカードを一枚引いて。一番強いカードを引いた人が親だよ。」

幸子 K
陽子 2
遊太 A

「おっと、僕が親みたいだね。じゃあカードを配るね。1ラウンド目だから、最初は1枚ずつ配るよ。」
各々手札に目をやる。
配り終えたカードの山を中央に置き、トップをめくる。
出てきたのはハートのA。
「切り札はハートだね。」
「じゃあ、最初に出されたカードがスペードとかでも、ハートなら勝てるってことね。」
「そのとおり。じゃあ、何回勝てるか、みんなで予想しよう。」

幸子 0
陽子 1
遊太 1

「じゃあ僕の左隣の人からスタート。陽子さんからカードを出していって。」
「はーい。」

陽子 スペードK
幸子 ダイヤ 2
遊太 スペードQ

最初に出されたマークはスペード。つまりスペードで一番大きい数字を出した人が勝ちとなります。
「あ、これってもしかして私の勝ち?」
嬉しそうに陽子が声をあげる。
「あちゃー、なかなかうまくいかないもんだね~。」
遊太が悔しそうに頭を抱えている。
「ねえ、これって出たとこ勝負じゃない?2が手札に来た時点で勝ち目ないじゃん、私。」
幸子が不機嫌そうに文句を言う。
「いやいや、勝負に勝てなくても勝てる回数の予想が当たってればポイントは入るんだ。気にしない気にしない。」
遊太が幸子をなだめた。

1ラウンド結果。
陽子は勝負に勝って10ポイント獲得。さらに勝てる回数の予想も当たったので20ポイント獲得。合計30ポイント。
幸子は勝負に勝てなかったものの、勝てる回数の予想は当たったので20ポイント獲得。
遊太は勝負にも勝てず、予想も外れた。予想の回数よりも1回少ないので-10点。

「遊太、えらそうに話してた割にはへなちょこじゃない?」
幸子が悪態をつく。
「まだまだ勝負はこれからさ。手札が増えるごとにこのゲームは難しくなってくるのさ。」
遊太は余裕の表情だ。
「ふふ、私も油断できないわね。」
1ラウンド目うまくいった陽子は上機嫌だ。

2ラウンド目。
「じゃあ、親は時計回りに交代。次は陽子さんが親だね。みんなに2枚ずつカードを配って。」
「はーい。」
配り終えた後、陽子はカードの山のトップをめくる。
トップはダイヤの6。

勝てる回数の予想
陽子 1
幸子 2
遊太 0

「随分弱気ね、遊太。このクズ野郎。」
「なんとでもいってよ。要は予想が当たるかどうかが問題なんだ。じゃあ、幸子さんからカードを出して。」
「はいはい。」

幸子 ハートK
遊太 スペード 2
陽子 ハートQ

「あー、幸子ちゃん、ハートのKもっていたのね。Qが手札に来た時は勝てると思ったのになあ。」
陽子は残念そう。
「ふふ、ついてきたわ。一気にたたみかけるわよ。」
幸子はいきなり調子づいてきた。

「じゃあ、再び幸子さんからカードを出して。」
「分ってるわよ、うるさいわね。」

幸子 ハート A
「ふふふ、Aには勝てまい!」
幸子は勝利を確信した。
だが、
遊太 Jester
陽子 ダイヤ 2

「あら?あららら?」
「ふふふ、幸子ちゃん、ハートのAは強いけど、切り札には勝てないわね。」
「悔しい~!絶対勝てると思ったのに!」
幸子、玉砕。
「計算通り、計算通り。」
一人淡々と事を進める遊太。

2ラウンド結果
幸子は一回かったものの、勝てる回数の予想が-1。よって±0ポイント。
陽子は一回勝ち、予想も当たったので、合計30ポイント獲得。
遊太は一回も勝てなかったが、予想は的中。合計20ポイント獲得。

トータル
幸子 20+0=20
陽子 30+30=60
遊太 -10+20=10

「これっていつまで続くの?」
「最終ラウンドは、カードを全部配り終えたときだね。3人だから20ラウンドで終了するよ。」
「長すぎるわよ、それ!!なんとかならないの?」
「まあまあ、時間はたっぷりあるし、気長にやろうよ。」
「紅茶でも飲みながらゆっくりやりたいわね。」

1時間30分後、ようやくゲーム終了。
「終わった~。途中からもう集中力なくなっちゃったわよ。」
幸子の頭からは湯気がでている。
「結局、陽子さんの圧勝でしたね。」
「ふふふ、今日はラッキーなだけよ。」
陽子は満面の笑みで答える。
「それにしても、いまいち盛り上がりに欠けるわね。何か疲れだけが溜まったわ。よくこんなこと毎日やってるわね、あんた。」
「まだまだ幸子さんはこのゲームの魅力を分かってないだけさ。ハマれば毎日のようにやりたくなるものさ。」
「いや、私はごめんだわ。もう絶対来ないわよ、こんなサークル。」
「まあまあ、幸子ちゃん、そんな風に言うことないじゃない。たまに気が向いたときにでも参加したら?」
「そうそう、無理してやってもゲームは楽しくないからね。やりたくなった時は連絡ちょうだいよ。毎日のように遊んでるからさ。」
「毎日って、あんたも相当のダメ人間ね。」
「幸子さん、あんたそんな物言いじゃ、本当に男が寄り付かないよ。」
遊太は苦笑い、幸子はフンと鼻で笑った。
結局、今日はこれでお開きとなった。

「じゃあ、幸子ちゃん、またね。」
「うん、またね。」
帰り道、ゆったり公園のさくら通りで陽子と別れた。
幸子は噴水前のベンチに座って、煙草をふかした。
「何やってんだろ、私。」
誰もいない公園の中央広場で、幸子は独り言をこぼした。

2009年11月3日火曜日

ゆったりゲーマーズ連載開始。

いきなり出版物は無理なんで、ちょっくらブログに物語を掲載してみることにした。
いや~、文章書くなんて、受験の時に小論文とか書いて以来じゃないかな?
就職活動のときも、そんなに文章書いた覚えがないし。
つたない文章だとは思いますが、楽しんでいただければ幸いです。
ちなみにこの作品はフィクションです。
大学名などはすべて架空のものですのであしからず。

それでは「ゆったりゲーマーズ」のはじまりはじまり~。



ゆったりゲーマーズ第一話 「きっかけは、いつも突然」

幸子は畜産学のレポートに追われていた。
日曜日、午前9時、天気は快晴。
絶好のお出かけ日和だというのに・・・。
締め切りが迫っているため、幸子は部屋の中でパソコンと畜産学の教科書とにらめっこ。
「こんなことなら、平日、授業のあとに少しでも進めておくんだったなあ。」
ホルスタイン種の項目に目を通しながら、思わずため息が漏れる。

臼井幸子、東京にある日本畜産大学生物資源学部動物資源学科2年生。
高校の頃から生物が得意で、動物に関する仕事(主に犬、猫関係)に就ければな~と漠然と考えていた。
センター利用入試で、大学に合格。
愛媛県出身の幸子にとって、初めての一人暮らしが始まった。
都会のキャンパスライフに心躍らせながら上京したものの、思い描いたものとは随分違い、興味もない畜産学や、飼料学のレポートに嫌気がさしてきたところだ。

午後5時、ようやくレポートの目処がたち、一息入れることにした。
「都会って、もっと楽しい場所だと思ったのになあ~。」
煙草をふかしながら、また愚痴をこぼす。
「よし、散歩にいこうか、ラッキー。」

ラッキー。グレートピレニーズのメス、1歳と10か月。
上京して間もない頃、近くの愛犬パークに行った際に、1匹3万円で売られていた子犬の中から、幸子が選んで連れてきた。

「散歩」という言葉に反応し、寝そべっていたラッキーは猛ダッシュで幸子に駆け寄った。
幸子のそばに来るなり、行儀よくお座りをし、しっぽを振りながら準備が整うのを待っている。
幸子は首輪にリードをつなぎ、スコップとビニール袋を手に取った。
「それじゃあ、いこうか。」

散歩コースは、いつもと同じ。
家から徒歩15分のところにある、ゆったり公園まで。
さくら通りを通り、公園の中央広場にある噴水前のベンチで一休み。
「さすがに寒くなってきたわね~。」
もう11月、さくらも紅葉し、もうそろそろ冬の足音が聞こえてきそうである。
煙草に火をつけ、ぼんやりと景色を眺めていると、
「あれ、幸子さんじゃない。」
後ろから声をかけられた。
幸子が振り向くと、そこには満面の笑みをうかべた、同期の家子遊太が立っていた。
「なんだ、遊太じゃない。相変わらず気色悪い笑顔ねえ。何をしているの、こんなところで?」
「気色悪いとはひどいな。」
と、遊太は苦笑いをして、頭をぽりぽりとかいた。
「実は、アパートがこっちの方向でさ、サークルからの帰りってわけ。」
「ふーん。」
興味なさげに幸子が答える。
「そういう幸子さんは何やってんの?こんな寒いところで一人ぼーっとしてさ。」
「見てわからない?」
幸子はラッキーのほうを指差した。
「あ、散歩か。随分大きくなったねー、ラッキーちゃん。」
「ふふ、油断していると噛みつかれるわよ、この間のようにね。」
「おっと、そいつは勘弁だな。」
遊太は身構えた。

まだラッキーが子犬のころの話。
友人の陽子(近所にある花屋「マーメイド」の店員)のところにラッキーを連れて遊びに行った時のことだ。
店の前で談笑していたところ、遊太がふらっとやってきたことがあった。
子犬の扱いには慣れている、と遊太がラッキーに触ろうとした刹那、いきなり噛みつかれたわけ。
「手に肉の臭いでも染み付いていたかなー。」
と、遊太は困惑気味だったけど。
ラッキーは主人の気持ちをよく理解できている、と幸子は笑いをこらえるのに必死だった。

「で、最近も甲斐甲斐しく陽子のところに通っているわけ?あんた、花屋自体に用事なんてないでしょ?」
「し、失敬な!僕は花の素晴らしさに目覚めたのだよ。花と戯れていると心が落ち着くのさ。」
「うわ、気色悪・・・。」
幸子は悪態をついた。
「ったく、変人でもみるような目で僕を見ないでよ。」
いや、変人だろ、と幸子は心の中でツッコんだ。
幸子はふと、遊太のカバンがパンパンに膨れていることに気づいた。
「それにしても、随分重そうなカバンね。何が入ってるの?エロ本?」
「幸子さん、女の子がエロ本ってなんの躊躇もなく発言するのはどうかと思うよ。」
「うるさいわね、で、何なのよ。」
「サークルで使っているゲーム類が入っているのさ。」
「あー、そういえばあんた、ゲームのサークルに入ったって言っていたわね、そんなもんばっかりやっていると、彼女の一人もできないわよ。」
「幸子さんも、そんなトゲのある物言いだと、男も寄り付かないよ、お互い様だね。」
遊太はケラケラ笑った。逆に幸子は仏頂面だ。
時間の無駄だ、そろそろ帰ろうかと幸子が思った瞬間、遊太が何かひらめいたようで、
「あ、そうだ、今度うちのサークルでゲームの大会があるんだけどさ、幸子さん来ない?」
と提案してきた。
「は?そんなもんに、興味はないわよ。他をあたってくれる?」
幸子はバッサリ遊太を切り捨てた。
「そんな冷たいことを言わないでよ。実はさ、男ばかりじゃつまらないって部長が言っていてさ、ノルマとして女の子最低一人連れてくるように言われているんだよ。頼むよ、幸子さん。」
遊太は目をウルウルさせながら、懇願するように幸子をみつめた。
「相変わらず気色悪い男だね、あんたは。」
幸子の切り返しは容赦ない。が、情には弱い。
「分ったわよ、そのかわり、つまらなかったら即帰るから。」
「ありがとう幸子さん!恩にきるよ。」
「うわ、気色悪いから、その顔なんとかならないの?」
満面の笑みをうかべていた遊太に対して、さらに悪態をつく幸子。
そんな幸子の発言を遊太は気にもとめていないようだ。
「じゃあ、これが当日の予定。今度の日曜日の午後1時からだから、遅れないでね。」
と、遊太はチラシをわたしてきた。
「ん?2枚あるよ?」
「ああ、もう一枚は陽子さんの分、是非わたしておいてよ。」
「は?何で私が?自分でわたせばいいじゃない。」
「いや、直接わたすのも、何か無粋な気がしてねえ。ガツガツアプローチするのも性に合わないんだよねえ。」
「あんた、自分が陽子目的で花屋に行ってるって自白しちゃってるよ。」
「おおっと、ついうっかり。」
遊太はにやりと不気味な笑みを浮かべた。
「はは~ん、ということは、私は陽子を呼び出すためのコマってわけね。」
「いやいや、何を言ってるのさ、僕は純粋に幸子さんにもゲームの楽しさを知ってもらいたくてだねえ。」
「部長が女連れて来いってのも、嘘だろ。」
「え、いや~、その~。」
「この腐れ外道が!!」
幸子は鬼の形相でメンチをきった。
「ひい、ごめんなさい!」
遊太はすくみあがった。
「この私をコマにしようなんて100年早いんだよ!このウジ虫野郎!」
「悪かったよ、怖いからそんなに怒らないでよ~。」
遊太は両手を合わせて深々と頭を下げて謝った。
「不愉快だ!帰る!」
「あ、ちょっとまってよ~。」
ラッキーを連れて、すたすたと歩き始めた幸子を、小走りで遊太は追いかけた。
さてさて、日曜日のゲーム大会はどうなることやら。

2009年11月2日月曜日

マンガは無理でも、物語ならなんとか。

以前、「ゲームの情報誌を作りたいな」とブログに書きました。
ちょこっとずつ実行しています。
ゲームの紹介だけではつまらない。
そこでゲームを題材にして物語を書いております。

絵がかけないのでマンガは無理。
でも、文章で表せる物語形式なら、何とかなるんじゃないかって思ったわけですよ。
とりあえず、学生時代を思い出して実話をもとに物語を作っていこうかと思います。
ゲームの紹介よりも、大学の話とか雑学の話が多くなりそうで困りますが(笑)。

2009年11月1日日曜日

上陸ボロス

何やら、最近上陸ボロスが大会で流行ってる模様。
乾燥台地とか湿地の干潟、広漠なる変幻地等のフェッチランドをガンガン使い、ステップのオオヤマネコや、板金鎧の土百足などを強化して殴るデッキ。
フェッチランドだけで2回上陸が誘発するため、4/5、5/5のサイズになります。
なかなか強そうなデッキですよね。赤白ってのがまたいい。

ただ、同盟者とか上陸とか、強い能力はガンガン出てくるのに、賛美が中途半端な能力のまま終わってしまってるっていうのが、なんとなく切なくて・・・。
賛美は所詮再サイドウェポンでしかないのか。
いっそのこと上陸+賛美でいくかのう。